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今月末と来月頭に新刊まとめて三冊出ます(2013年最初の更新)

いまさら「あけましておめでとうございます」と言うのもなんだが、2013年最初のブログ更新である。【笑

 なぜ、こんなに更新の時間が開いてしまったか、その理由を書いてもいいが、何を書いても私にヘイトを向ける人間は「言い訳をするな」と言うに決まっているので、理由は書かない。

 「理由を言って見ろ」と言うくせに、理由を言うと「言い訳をするな」と返して、そこから攻撃を始める上司がよくいる。
 そういう上司には「理由を言って見ろ」と言われたら「何を言っても言い訳になりますから申しません、私の責任です」と答えるのがよろしい。
 攻撃の取っ掛かりを無くしてさっさと仕事を始めた方が、お互い幸せである【笑

 さて、今年最初の出版物が、三冊ほぼ同時に書店に並ぶことになった。

 4月27日に、早川書房から「宇宙軍士官学校・3」
 4月27日に、角川スニーカー文庫から「召喚主は家出猫・呼ばれてみれば最前線」
 5月10日に、電撃文庫から「ご主人様は山猫姫・12 帝国再興編」

 なぜ、三冊同時に刊行になったかと言うと、三冊同時に書いていたからである。
 このへんが、今年に入ってから、ブログを更新しなかった理由の一つでもある。

 最初は、こんな風にダンゴになるとは思っていなかった。
 ちゃんと、一カ月おきに三冊出る予定だったのだが、最初の一冊が遅れ、そしてそれが次の一冊を遅れさせ、最後にどうにもならなくなって、三冊を同時進行で書くハメになったわけである。

 運が良かったのが「宇宙軍士官学校」はスペオペ。「召喚主」は魔法世界が舞台のファンタジー。「山猫姫」は架空古代中華世界。と見事にシチュエーションが分かれているために、三冊を同時進行で書いても、混乱が少なかったと言うことである。

 それでも書いていると、主人公の名前を間違えてしまったり、小さなミスは結構あった。

 私はどうやら自作のキャラに思い入れが出来ないタイプらしい。
 私が書きたい物語は「展開」>「キャラ」というものなので、その辺は仕方ないのかもしれない。

 私は、主人公たちが絡む事態が、どう進み、それにどう対処し、どう解決するか。という「展開」が書きたいタイプの人間で、その「展開」が描ければ、キャラは実質どうでもいいのかもしれない。
 展開を描くに足りるだけのデティル、つまり感情移入できる最低限のものさえあれば、それで物語が描けるわけで、それ以外にキャラに望むものは無いわけである。

 私が書く物語のほとんどが、個人の枠の中で物語が進まない。全体を描く物語なのは、この辺りに理由があるような気がする。

 私は個人の戦闘にあまり興味が無い。物語の視点が近すぎるものは、結局個人のレベルで終わってしまう。
 「ケンカが強ければ偉い」と言う価値観は、どうにも好きになれないのである【笑

 個人で出来ることには、限りがある。

 この「厳然とした現実」を、乗り越える方法として「特殊能力」を主人公に持たせると言うのが、ごく一般的なエンタティメントの物語である。
 
 私は「個人で出来ることには限りがある」と言う現実を乗り越える方法として「組織で立ち向かう」という方法を描こうとする。

 組織の力。組織の使い方。
 私はそれを身をもって知ってきたし、組織をより効果的に使う方法を常に考えて生きてきたわけで、この辺の価値観が抜けないのだろう。

 組織をより効果的に使うことが出来れば、個人では立ち向かえない強大なアクシデントにも立ち向かえる。
 
 特殊能力なんか無くても、人間という生き物はそうやって、人類の危機を乗り越えてきたわけである。
 目の前に、そういう現実があり、そういう解決方法があるのだから、それを描くことに何の問題も無いわけである。

 問題があるとしたら「ライトノベルのメイン読者の多くは、組織を知らない」と言う点だろう【笑

 組織は常に個人の敵である。と言う価値観の方が、受け入れられやすいのは仕方が無いが、人生の中を、その価値観だけで生きていける時間はそう長くない。

 英雄とは、ケンカだけが強い人間では無い。
 英雄とは、いかに他人の力を使えるか、を知っている人間である。

 この私の価値観は揺るがない。
 私の書く物語が、この価値観に従うのは当然のことである。

 そういう意味で、確かにライトノベルの価値観とは外れているのだろう。
 しかし、読者が存在し、一定数売れ続けて、私が作家を続けていられる理由は
 この価値観は、間違っていない。と言うことだと思うのだ。

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